「不倫は文化だ」などと公言した往年のトレンディー俳優もいましたね。
しかしながら、もし、あなたが不幸にして現在の配偶者と離婚したいとおもったら、不倫は禁物です。現在、不倫中であるとしても、一旦は不倫相手との交際をやめ、夫婦関係が解消されるまで連絡を絶つべきです。そうは言っても、感情の問題ですし、相手もあるので現実は難しいかもしれませんが…。
法律論からいうと不倫は間違いなく高くつきます。
現在の法律の立場は、婚姻関係にある男女を法律で手厚く保護するものだからです。いまの若い人の感覚とは違うのかも知れませんが、法律の立場が変わることはいまのところないといって良いでしょう。
不倫相手になった場合、配偶者から不倫相手に対し、不法行為に基づく損害賠償の請求が可能です。損害賠償の金額は、不倫のせいで離婚に至った場合とそうでない場合(いわゆるモトサヤの場合)で異なりますが。少なくとも数十万、多ければ数百万の請求が認められると思います。
交際相手が結婚していないと思っていた場合は、故意過失が無いとして損害賠償を免れることもあり得ますが、最初は知らなかったとしても交際を続けるうちに既婚者であることは分かってしまうのが普通です。それ以降にも交際を継続すれば、損害賠償義務は免れないでしょう。
また、婚姻関係が破綻後に不倫が始まったとすると、婚姻関係の破綻との因果関係が無いので損害賠償義務を免れることになりますが、既に破綻していたかどうかを立証することは難しいですし、単に別居しているからといって婚姻関係が破綻しているとはいえません。「妻とは冷め切っていて、家庭内別居だよ」などという不倫相手の言葉を信じて不倫に応じることは控えるべきです。
次に、既婚者が不倫した場合ですが、不倫により婚姻関係が破綻した場合、不倫した当事者は有責配偶者とされ、有責配偶者からの離婚請求は原則認めないのが裁判所の考え方です。例外的に有責配偶者からの離婚が認められるのは、昭和62年の最高裁判決によれば、①別居が相当長期間継続している、②未成熟の子供がいない、③相手配偶者が離婚により極めて苛酷な状態におかれるなど著しく社会正義に反する特段の事情が無いの3つの要件を満たす場合に限られます。最短でもはお子さんが成人するまでは、不倫した本人からの離婚請求は認められないということになります。古い判決ですが、実務は基本的にはこの最高裁判決の立場を維持しています。
もちろん調停離婚や協議離婚であれば、相手が応じてくれさえすれば離婚は可能ですが、そのためには慰謝料や財産分与、養育費などで相当相手に有利な条件を提示することが必要になってきます。
そう簡単に不倫がばれないのではないかと思っている方がいたら、考えが甘いと言うべきです。
携帯電話、フェイスブック等のコミュニケーションツールが発達した現代社会では思わぬところから秘密が漏れますし、私が経験した例ではETCカードの利用履歴から移動経路が判明したこともありました。また、これも私が実際に経験したところですが、不倫相手との間に子供ができてしまった例もあり、こうなると不倫を否定することは不可能でしょう。
このように不倫してしまった場合には、その代償は覚悟すべきです。
不幸にして不倫が発覚してしまった場合、逆に、配偶者の不倫を知ってしまった場合には、信頼できる弁護士に相談してみましょう。弁護士は、依頼者の立場をふまえて依頼者のために最善を尽くします。
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勃起不全 (火曜日, 28 4月 2015 16:56)
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