弁護士って何してるの？（２）

　今回は文書作成業務についてご説明致します。弁護士は日常的に多種多様な文書を作成しています。思いつくままにあげれば、依頼者や交渉相手にあてた手紙、催告書、警告書、督促状、民事事件では訴状、答弁書、準備書面、各種申立書、各種契約書、刑事事件なら冒頭陳述、弁論、証拠開示の申出書等々です。このブログにしても文書です。

　弁護士が作成する文書は多くの場合、事件の解決のために作成するものです。ですから、事件がうまく解決できるかどうかも文書の出来不出来にかかっているといえます。ですから、ただ思いつくままに文書を作成すれば良いというものではありません。文書を作成するためには依頼者や関係者の方から十分に事情を聴取する必要がありますし、法律や裁判例を調査する必要がある場合も多いのです。

　そんなわけで、文書作成業務には結構な時間がかかり弁護士業務中で占める時間割合は半分以上になるのではないでしょうか。

　また、多くの文書が締め切り（提出期限）あるものですから、文書作成に追われることになり、夏休みの最終日に宿題をたくさんやり残して泣いている小学生のような心境になることもよくあります。

　私が、文書を作成するときは、①その文書を読む人（裁判所であったり、交渉相手であったりします）に内容がわかりやすく伝わるか、②依頼者の立場からだけではなく、相手方や第三者の視点から見ても反論や批判にたえうるものになっているか、③依頼者に有利な点を十分に主張しているだけではなく、依頼者に不利な点も合理的な説明ができているか等をつねに検討することを心がけています。