示談の話(4)-刑事事件の示談

刑事事件の弁護人にとって、示談は重要な弁護活動の一つです。

 犯人やその家族から被害弁償金を都合してもらい、犯罪の被害者の方に連絡を取って、被害弁償し、嘆願書(犯人を許すとの文書)をいただいて、犯人に起訴猶予や執行猶予などの有利な処分を求めるのです。

 被害弁償をするのはあたりまえのことで、被害弁償したからといって、何故軽い処分になるのか理解できないという方も多いと思われます。しかし、犯罪を犯すような人には資力のない人も多く、弁償が全くできない場合も珍しくありませんから、犯罪被害が回復されたことは、そうでない場合に比べて犯人の処分を有利にする事情と考えられているのです。

 被害者の方のところへ伺うと、犯罪の被害にあった方がお金だけでは解決できない様々な不利益を受けていることが身にしみてわかります。弁護人として、被害者の方に、犯人が犯罪を犯してしまった事情や、反省の状況などを説明します。他方で、犯人に対しては、その犯した犯罪がどれだけ被害者の方の負担になったのかを十分に説明して、反省を促します。

 被害者の方の中には、お金を受け取ったら犯人に軽い処分がされるのならお金を受け取らないという方もいらっしゃいます。お気持ちはよくわかるのですが、被害弁償を受け取るのは当然の権利ですし、民事事件で犯人に損害賠償を求めても、現実に支払いを受けられる可能性は極めて低いので(例えば、犯人の家族には請求できませんし、犯人が刑務所に入ってしまえば、犯人には支払い能力がありません)、刑事事件の弁護人から示談の申し出があった場合には、ご不満な点もおありでしょうが、示談に応じることをおすすめします。

 当事務所では、刑事弁護だけでなく、犯罪被害者の方のご相談にも積極的に取り組んでおりますのでお気軽にご相談下さい。

 

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コメント: 1
  • #1

    勃起不全 (火曜日, 28 4月 2015 16:53)

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